STORY 03
観光事業
北海道を沸かせる場所で
アウトドア事業に初挑戦。
北海道の企業として
絶対に逃したくないチャンス
2023年3月に開業した北海道ボールパークFビレッジ。
北海道を盛り上げる一大プロジェクトにパワー・ステーションも名乗りをあげた。
渡邊 宏樹
パワー・ステーション / 常務取締役
パワー・ステーションを創業期から支えてきた杉本の右腕。杉本の一声から新たな事業展開に関わることとなる。
竹中 久雄
Landscapes株式会社 / 代表取締役
全国でグランピング施設をプロデュースしてきた男。北海道で立ち上がった新企画をパワー・ステーションに持ちかける。
北海道のシンボルになる。
それを予感させる案件だった。
2018年。北海道日本ハムファイターズの新球場の建設が発表された。周辺にホテルやレストランなどの施設が立ち並ぶという。そんな北海道のシンボルになる場所で、グランピング施設の建設が決定した。プロデュースを担うのは、全国でアウトドア事業を展開するLandscapes株式会社の竹中。オーナー候補としてパワー・ステーションの名が挙がった。
北海道だから、やる。
理由を聞いて胸が震えた。
オーナー候補には目星がついていた。北海道といえば、あの人。旧知の仲だった杉本をすぐ思い浮かべた。しかし、パワー・ステーションは不動産会社だ。アウトドア事業への予算は億単位になる。新築の投資用物件を建てて運用するほうが利回りがいい。竹中が電話をすると、杉本は即答した。「北海道と聞いて、やらない理由がない」
やると決めたら突き進む男。
長年の付き合いですぐに理解した。
「ここで事業をしたい」子どものような笑顔を浮かべた杉本が、渡邊のデスクに寄ってきた。のちに、北海道ボールパークFビレッジと呼ばれる場所でのグランピング施設の相談だった。いや、相談ではない。決定だ。杉本がやると決めて、やらなかったことはない。全く畑違いな事業。「なにから始めますか?」すでに渡邊は腹を決めていた。
成功事例をもとにした提案資料。
ところが、杉本は大反対。
竹中の頭には成功する絵が浮かんでいた。実は投資額が大きいことを除けばグランピング施設は意外と参入しやすい。こちらにノウハウもある。ところが、提案に対して杉本からダメ出しを受けた。「トレーラーハウスなんて狭い」竹中としては費用面を考えてのことだった。杉本の「やるなら本気でやる」という熱意を肌で感じた瞬間だった。
北海道にいる人、来る人に
よろこんでもらえるこだわり。
担当役員の渡邊常務と協議を重ね、トレーラーハウスではなく一棟ずつ建てることに決定。建築には北海道産の木材を使用し、ゆっくりとくつろいでBBQができるようにウッドデッキは広く、室内から球場全体が見えるように大きな窓にした。北海道日本ハムファイターズの新球場という特別な場所。非日常な体験が味わえる施設を目指した。
業界未経験の既存社員。
私たちに頼りきらない姿勢に驚いた。
惜しみなく投資をするパワー・ステーションの意気込みに、竹中は圧倒されていた。だが、それ以上に驚いたことがある。それが、事業の立ち上げにあたって新しく人を雇わず、業界未経験の既存社員で対応したこと。竹中のアドバイスが不要なほどに、部屋のインテリアや室内の備品などを自分たちで決めていく。経験したことのないケースだった。
開業から予約が殺到。
社員の努力と竹中さんのおかげ。
2023年3月「BALLPARK」の真ん中で暮らすように時間を過ごして欲しい。そんな意味を込めて名付けた「ALLPAR」がオープンした。予約は半年先まで一気に埋まった。同じボールパーク内には、名だたる大企業が出資する施設が並んだ。地元、北海道の代表としてパワー・ステーションが胸を張れた瞬間でもあった。
伸びしろがまだまだあると実感。
時間をかけて、
新しい企画を提供したい。
渡邊常務はこれからだと語る。利用者のアンケートには、主に悪天候時のBBQについての意見があげられた。また、野球がオフシーズンとなる冬場の集客も課題だ。「完成したものの、もっと良くできる」それに竹中もうなずくが、「ここまで追求するのはパワー・ステーションさんくらい」と、その意欲的な姿勢に最後まで関心を寄せた。
惜しみない
先行投資
北海道を元気にする。
そんな想いが前提にあるからこそ、
チャンスがあれば全力で投資。
既存社員で
新事業に着手
予想外のことが発生しやすい
新事業に対して前向きな社員が多く、
プロジェクトの進行がスムーズ。
地場に寄り添う
アイデアや企画
北海道ならではの
食事やアクティビティなど、
地元の魅力を活かすビジネス展開。